ご褒美のあげ方、間違ってない?「これができたら、ご褒美あげる」の落とし穴
テストの点数があがったら、おもちゃを買ってあげる。子どもとこんな約束を交わしていませんか?
◯◯できたら、◯◯してあげる、という約束は子どものモチベーションを上げるのに役立ちますし、便利ですよね。
しかし、その褒め方、実は全く効果がないかもしれません。
今日、そんな約束の仕方によって、全く効果がないものもあれば、実は効果抜群な方法もあるということをお伝えしようと思うのですが・・・
その前に!そもそも子どもと約束したら、ちゃんと守っていますか?
約束守らないと、子どもは結構根に持つものですよ。
筆者は中学生の時、ある約束を親としたことがあります。
親「今度のテストで、塾で5番以内に入ったらプレステ(当時はPS1!)を買ってあげよう。」
筆者「マジで?よっしゃー!頑張ろ!!」
親「入れるものなら、入ってみなさい。(フンッと嘲笑)」
今まで、筆者がそんな成績上位をとったこともなく、とれそうなこともなかったので、どうせ無理だと思っていたのでしょう。
しかし、本気になったら奇跡は起きるもので、筆者は4位をとってしまったのだ!
ところが・・・
筆者「やった!4位とったぞ。約束通り、プレステを買ってくれ!」
親「・・・ん?そんな約束は知らん。」
筆者「え?いや、この前約束したやん!」
親「覚えとらん。知らん。」
筆者「ええっ、いや、そんなはずないやろ!約束通りプレステ買ってくれよ!」
親「知らんもんは知らん!買わん!」
筆者「えええぇ・・・(くそー、親と2度とは約束しねぇ・・・)」
20年以上が経った今でも、親と何か約束するときはその都度「あの時みたいに破らないように」と言い続けいます。
成績が上がったらプレステを買ってあげる、といった筆者の母の様なご褒美の上げ方はそもそもどうだったのか?
意外に同じようなことを言っている親も凄く多いのではないでしょうか?
では、子どもが頑張る科学的に効果的なご褒美のあげ方についてご紹介します。
▼子どもが頑張る科学的に効果的なご褒美のあげ方
それでは、問題です。
ご褒美のあげ方は次の4つの内、どの方法が最も効果的だったでしょう?
前回よりテストの点数があがったら・・・
①すぐにご褒美をあげる
②1ヶ月後にご褒美をあげる。
③トロフィーをあげる
④先にご褒美をあげる。前回より点数が上がらなかったらご褒美没収
⑤励ます。ご褒美はとくになし
行動経済学者のジョン・リスト氏の実験によると、ご褒美の上げ方1つでテストの成績は100点満点で5~10点の差を生んだとのこと。
それぞれの答えについて解説すると、
何の効果もなかったのが②と⑤。
ご褒美をもらえるけど1ヶ月後、もしくは貰えない。もらえるまでの時間が長いと、欲しいと思えないのでしょうね。
▼最も効果があったのは、④先にご褒美をあげる。できないとご褒美没収
そして、最も効果があったのが④。
先にご褒美をあげる。点数があがらないと没収。でした。
「貰えるかどうか分からない報酬VS今あるモノを失う損失」で考えると、損失から逃げたい気持ちの方がより強い行動力につながるのかもしれませんね。
よくよく考えてみると、大人もそうかもしれません。
洋服を買うより捨てる方が難しくて、どんどん服が増えるとか。
実際に子どもにご褒美をあげてから取り上げるのは、親にとっても勇気がいることではあります。ハードルが高い分お互い効果があるのかもしれませんね。
そんな訳で、本日のまとめ
■本日のまとめ
1)ご褒美にはコツがある。
2)先に上げて、あとから没収される方が頑張れる
3)約束は守らないと、一生言われ続ける
<参照>
週刊東洋経済2015年10月24日号「教育」の経済学~その子育て、間違っていません?~
子育て教育ライター 秋田英明
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