アドラーの心理学”子どもの心を一生「鉄の檻」に閉じ込める”親のことばとは?
TVの宣伝などを見て、「これがほしい!」「あそこに行きたい!」と子どもに言われた時、つい言ってしまいませんか?
「また、そんなこと言って。すぐテレビに影響されないでガマンしなさい!」なんてことを。
今は情報にあふれた社会です。
色々な誘惑が子どもたちを刺激します。
でも、あたまごなしに否定してしまうのは少し危険。
毎日毎日子どもは何かと欲しいというもの。でも、それを何度も何度も否定していると、
気づかない内に、こどもが「どうせ言ってもムダなんだろうな。」と、主張することをあきらめる習慣を身につけてしまうからです。
▼良いガマンには、「期待」がある
でも、子どもが言うとおりに何もかもできるわけがありませんよね。
じゃぁ、どうしようかということで、大切なのは「買ってもらえるかも!」「行けるかも!」という期待を残してあげることです。
例えば、「◯◯ができれば、連れて行ってあげる」とか、「今週末なら近くの公園なら行けるよ」といった具合です。
▼子どもが約束を忘れていても大人から守ってあげよう
今週末に、公園に行くと言っていても、子どものことなので忘れてしまうこともありますよね。
そんな時、「今回は忘れていたからナシね」なんて言うことはナンセンス。
こうした罰則を課したところで、子どもが自主的に「今度は忘れないようにカレンダーに◯をつけよう」と改善することはほとんどないでしょう。
反対に、大人との約束に対する不信感が芽生える。
親子の信頼も、毎日の積み重ねです。
一つの約束をお互いに守ることが、次の約束につながりますよ。
▼「お兄ちゃん(お姉ちゃん)だからガマンしなさい」は鉄の檻に閉じ込めるのと同じ
兄弟姉妹がいる子どもに、うっかり口走ってしまうのが、「お兄ちゃん(お姉ちゃん)だからガマンしなさい」。
実はこれほど強力に子どもを檻に閉じ込めるような言葉はありません。
弟や妹が許されることが、なぜ立場が違うだけでお兄ちゃん(お姉ちゃん)は、許されないのでしょうか。
もちろん、お兄ちゃん(お姉ちゃん)が良い見本となって親のように規律正しく振る舞ってくれたら、子育ては楽でしょう。
「長男や長女は、兄弟姉妹の見本となって正しい姿をみせなくてはならない。」この思い込みは、その子がやがて大人になった後に、心に強い葛藤を生み出します。
一人の人間としての個性ではなく、兄・姉という立場を強要された子どもは、「本当は、生きたい道がある。でも、それは正しくないかもしれない」という悩みと戦い続けることになるのです。
教育評論家の尾木直樹先生(尾木ママ)によると、大成するのは次男・次女の方が多いというのです。
例えば、松本人志さんや、浅田真央さんや、織田信成さんは皆さん次男・次女です。
次男・次女は、長男・長女とくらべて自由に育ててもらえるので、自分がやりたい道に躊躇することなく思い切り突き進むことができるからだといいます。
お兄ちゃん(お姉ちゃん)という立場ではなく、その子ども自身を見てコミュニケーションをとってあげて下さいね。
◎まとめ
・良いガマンは、「期待」がある
・約束を忘れても罰則をしない
・立場(お兄ちゃん(お姉ちゃん))でガマンさせない
‹参照›
今回の記事は、アドラー博士が教える 子どもの「がまんできる心」を引き出す本(青春出版社 星一郎著)
秋田英明
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