だから子どもが言うことを聞かない。やってはいけない!親の12の習慣

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子どもが家に帰ってきても、一向に宿題にとりかからずにテレビばかり見ている。

その姿を見て、お母さんは「一体いつになったらやり始めるの・・・?(イライラ)」とやきもきし始め、「コラ!宿題を先にやりなさい!」と怒ってしまう。

子どもは、「お母さんに言われたからやる気が無くなった。」と減らず口を叩いて部屋に行ってしまう。

 

このような似たような経験はありませんか?子どもを怒りたくなる瞬間は山のようにあります。

・遊びに行った先でなかなか帰ろうとしない。

・親の知人にちゃんと挨拶をしない

・言ってはいけないことを言ってしまう

 

私達親は、人生の先輩として物事を子どもに「しっかり教えなくてはならない」と思うことが多いものです。

挨拶やしつけをちゃんとしたい。子どもが知らない人生について教えたい。など。

 

赤ちゃんのときは、熱い、冷たいも分からないし、トイレやお風呂のしかたも親が教えなくてはならない訳ですし、「教えること」が親の務めと思ってしまうでしょう。

しかし、親が「教えようとすればするほど、子どもが全く従わない」ということがありませんか?

 

なぜ、一生懸命な親の気持ちは子どもに上手く伝わらないのでしょう。

 

ある8歳のYくんは、毎週火曜日の夕方近くのお習字教室にかよっています。

毎月頑張って通ってきましたが、その日は「習字に行くのが面倒だよぉ。今日は行きたくない」と、言いだしました。

 

さて、あなたなら何と答える?

(あなたなりの答えを出してみてから読み進めてくださいね)

 

ほとんどの親は、次の12パターンのどれかで返します。


 

【やってはいけない、親の12の習慣】

①命令-子どもに何かをするように、またはしないように言う

「みんな頑張っているんだから、あなたも行きなさい!」

 

②脅迫-悪い結果を予想させて怯えさせる

「やらなかったら、恥ずかしい思いをするよ」

 

③説教-やるべきことを教えさとす

「人間はね、我慢してやらなきゃいけないことがあるの。いつも遊んでばかりいられないのよ」

④提案-どうしたら悩みを解消できるか、親の考えをいう

「今日は遊びに行くつもりで行ってみたら?行けば楽しいわよ」

 

⑤講義-理詰めで説明する

「字が綺麗と、大人になった時に手紙や名前を書くときにとても役に立つのよ。将来の自分のために頑張りなさい」

 

⑥避難-子どもが悪いという

「いつもそうやって文句ばかり言わないの。すぐに怠けようとするな」

 

⑦同意-子どもの意見に同調したり、肯定的な評価をする

「お前の言うとおりだね。行かなくていいよ。」

 

⑧はずかしめる-皮肉やバカにするようなことを言う

「お前がいつも真面目に宿題をやっているような子なら分かるけどね。」

 

⑨分析-子どもの行動や言い分を分析する

「習字がイヤっていうのは、字が上手くなっていると思えないから、イヤになるんじゃない?」

 

⑩同情-なぐさめて、今の気持ちを変えようとする

「確かに大変だよな。でもまぁ、今日の頑張りが明日に続くんだよ。ここはふんばろうよ。」

 

⑪尋問-親が判断するために、子どもから情報を得ようとする

「どうしてイヤだと思うの?先生が何かいったの?友達と何かあったの?」

 

⑫ごまかす-子どもを悩みからそらす

「ところで、晩ごはんは何がいい?」

(『「親業」に学ぶ子どもの接し方』㈱企画室 近藤千恵著より引用・編集)


 

あなたの答えは、この中に近いものがありませんでしたか?

例えば、冒頭の「コラ!宿題を先にやりなさい!」というのは、①の命令ですね。

 

実は、これら12個のどの答え方も、子どもの自主性を引き出せず親子の関係を悪くしてしまいかねない答え方なのです。こういった言葉を使うと、子どもは反抗的な態度や発言する、沈黙する、従っても心の中で不満を言う、といった行動をしてしまいます。

 

では、親は、本当はどのように答えれば良いのでしょう。

 

答えは「じっくり聞く」ことです。

どんなに親が間違っていることだと思っていても、「一度じっくり、子どもの言うことを聞く」ことです。

子どもが何か悩みを打ち明けてきた時、親の意見や解決策を求めているように見えても、本当は自分で解決したいと思っているのです。

子ども自身に問題を解決させ、子どもの生きる力を伸ばす対応こそ実は親の大切な役割なのです。

 

Yくん「習字に行くのが面倒だよぉ。今日は行きたくない」

親「たまには休みたいんだね。そうだよね。じゃぁ、もう一度どうしたいか考えたら教えてくれる?」

 

あるお母さんは、一度Yくんの気持ちをしっかり受け止めた後、このように子ども自身に任せました。すると、Yくんは「やっぱり頑張る」と言って、休まずに習字に行くことができました。

 

一度話を聞く。そして、本人に委ねる。

この繰り返しで子どもの自主性はどんどん伸ばすことができます。

 

<参照>

『「親業」に学ぶ子どもの接し方』㈱企画室 近藤千恵著

 

秋田英明

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