語い力は、0才からの●●の量で決まる
一般的に、6才までに子どもが使えるようになることばは、3000語が目安といわれていますが、最近のこどもは2000語程度しか話せないと言われています。
僕はこの話を聞いた時、「そりゃぁ、話せることばの量が多いに越したことはないけど、別に日常生活に困るほどでなければ、大人になれば自然と増えるからいいんじゃない?」
とそう思ってしまったのだけども、実は語い力が少ないと、気づかないところで問題が起きてしまうらしい。
特に女の子よりも男の子。人との関わりが好きな女の子に比べて、男の子は自分1人でものごとに取り組む習性が強いので、ことばの発達も女の子よりも遅くなりがちになるので、その傾向が強くなる。
語い力が足りないと、どうなるか。
自分の気持ちや言いたいことがあっても、ことばが上手く使えなかったり、適切なことばを見つけることができなかったりする。
その結果、イライラして暴力的になったり感情をむき出しに怒ったり泣いたりしてしまうのだ。
たとえば、1才~2才ぐらいであれば、「ごはんをもっと食べたい」と伝えるのにも子どもは一苦労。
「もっと」ということばを知っていれば、いいたいことをすぐに伝えられるけれども、知らないと泣くしかない。それでも伝わらなければ、もっと泣くしかない。
お母さんも理由が分かれば対応できるけど、分からないときは、ただ苛立って怒ってしまう。
そんな悪循環が起きてしまう。
語い力があれば、そんなイライラスパイラルが減る分、お互い穏やかに過ごせる時間を増やすことができる。
それでは、一体どうすれば子どもに語い力をつけてあげられるのか?
一般財団法人日本キッズコーチング協会理事長の竹内エリカ氏は「ことばの数は小さいときからのお母さんのことばがけに大きく左右されます」という。
0才のときは、ことばがけをしても反応がなかったり理解している様子もみられなかったりするので、ことばがけをするのもだんだん疲れてしまいがち。
ただ、実は見た目には分からなくても、頭の中にはどんどん蓄積されている。
たとえば、僕は「きゃりーぱみゅぱみゅ」ということばを覚えているが、これは繰り返し繰り返しTVや世間から聞くので覚えるのであって、一度聞いただけでは絶対に覚えられない。
赤ちゃんも同じで、0才児であっても同じことばを何度も聞いている内に、それが脳に蓄積され、体の発達とともに話せるようになっていくというわけ。
だからこそ、目にうつるもの、触れるもの、匂うものなど身の回りのものをどんどんことばにしてあげることが大事。
「車が走っているよ」
「風がふいてるね」
「今日は天気がいいね」
「おいしいごはんだね」
「もうすぐ桜がさくね」
などなど。
最近僕の1才3ヶ月の息子がよく、車を指差して「ブーブー」というので、「車が走っているね」に加えて、「あれは、自動車だよ。じ・ど・う・しゃ。」なんて説明しているが、車だけでも「ブーブー」、「自動車」、「車」の3つの単語があるわけで、赤ちゃんも覚えるのが大変だなぁ~なんてよく思う。
しかも、車道を走っているのは、車に加えて、バイクに原付き自転車もいるわけで。
赤ちゃんにもわかるように違いを説明するの激ムズッ!と、むしろ日々自分の国語力が試されている気が・・・。
竹内エリカ氏曰く、「ことばがけをするときは、形容詞を多く使用するとよい」とのこと。
「形容詞には、五感を刺激されたときに感じる感情をことばにしたものが多い」ので、気持ちをことばにできやすくなることが理由。
視覚:美しい、明るい、暗い
聴覚:うるさい、音が大きい、音色がきれい
触覚:柔らかい、硬い、痛い
味覚:おいしい、すっぱい、にがい
嗅覚:いい香り、くさい、きついにおい
などなど。
赤ちゃんの声がけは、きっと毎日100円貯金するようなもので、1日だけだと100円だけれど、1年で3万6千円。3年たてば10万円!なんて具合に蓄積されるものなのでしょうね。
飽きず、あせらず継続していきましょう!
<参照>
『男の子の一生を決める0歳から6歳までの育て方』(KADOKAWA 竹内エリカ著)
秋田英明
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