受験合格は「机でしない勉強」が決め手!?子どもの思考力が育つ意外な勉強法
週に5日。
平日は18時半~21時半
土日はお弁当2つ。12時の分と18時の分。
これは、20数年前に筆者が小学生だったころ、中学受験をするために実際に通っていた進学塾のスケジュールだ。
ううっ・・・毎日毎日勉強勉強。あの日々はただただ辛かった・・・。
記事を書きながら思わず思い出してしまった。
子どもに受験をさせようと思うと、筆者を含め
「毎日塾漬けの日々を送らせないといけないのでは」
「夜遅くまで勉強させないと」
と、そんな風に考える親御さんも多いのでは?
筆者自身は、勉強をしこたまやらされる受験勉強は、ただただ辛いものだったのだが、
どうやら最近は受験勉強が少し変わってきたようだ。
「現在の小学生の勉強はそんな単純なものではない」
と語るのは、『公立中高一貫校選び 後悔しないための20のチェックポイント』(ディスカヴァー21)を上梓した佐藤智先生。
「今の中学入試は、思考力・判断力・表現力を問えるような内容になっているケースがほとんどです。例えば、公立中高一貫校の入試は、教科ごとの出題になっていません。」
「そのため、一昔前のようなハチマキをして机に向かって、ガリガリ詰め込み型の勉強をするようなイメージとは学習法は変わっています。むしろ『机に向かわない勉強』ができている子が合格していくのです」
なんと!机に向かわない勉強がデキる子が合格!?
筆者の時代(もはや20年前)は、「トイレ以外は机に向かえ」と教えてられていたのに!?
「机に向かわない勉強とは」一体どんなものなのか。
佐藤先生が具体的な手法について5つ紹介してくれた。
【机に向かわず受験に勝つ!5つの勉強法】
<その1>家族で旅行に行く
旅行には子どもへの刺激がたくさんあります。旅行に行くことで、名産品などを覚えることができます。歴史的な遺跡を見せたり、海に行って生息している生物の違いを見せたりすることで、地域や自然についての知識に触れることができます。
地図を見せることで、訪れた場所がどこにあるのかを知ることができますし、移動時間の長さから、自宅と旅行先の距離をつかむことができるでしょう。
自宅に戻ってからは、お子さんに何が印象に残っているのかを語ってもらいましょう。そうすることで、表現力も同時に養うことができます。
<その2>家族での会話を増やす
今はお母さんもお父さんも忙しい時代。そのため、子どもとまとまって話をする時間が取れないかもしれません。
しかし、大人との会話の中から子どもはさまざまなことを学んでいきます。
仕事の話、趣味のスポーツについて、今日の料理のポイントなどなんでもOK。仕事の話からは現代社会の知識を得ることができるかもしれませんし、料理は分量の計算から算数や野菜の産地から社会を学ぶかもしれないのです。
<その3>テレビ・漫画を活用する
子どもがテレビや漫画をみていると、「そんなことに時間を使って!」と怒ってしまう親御さんがいます。しかし、興味関心をテレビや漫画から育てるのも大切な手法。
漫画からは、歴史を学んだり、化学的な知識を身につけたりすることも可能です。テレビでは、ドキュメンタリーを観て社会問題を考えたり、海外スポーツを観戦して時差について覚えたりすることができるでしょう。
<その4>地域の文化活動やボランティアに参加する
勉強させるにはお金をかけなければいけないと思っている親御さんも少なくありません。しかし、大学や企業が開催している無料イベントや、地域のボランティアなどもあるのです。
イベントでは、実験的な活動を経験できたり読み聞かせの会を経験できたりします。ボランティアは、河川の清掃や落書き消しなどが挙げられます。「どうしたらきれいな街にしておけると思う?」「川がきれいになると、どんな生物がすむようになるかな?」などと思考させながら、作業に参加していくとよいでしょう。
<その5>オタク活動を応援する
子どもが何かに熱中していると、「勉強をしなくなってしまうのでは?」と心配になる親御さんもいます。しかし、何かに夢中になれなければ、勉強にも夢中にはなれません。
そのため、サッカーオタクでもアイドルオタクでも虫オタクでも、なんでもよい。たくさんのことを覚えていたら褒めてあげましょう。何時間も調べものをしていたら、何がわかったのか聞いてみてもお子さんが喜びます。
何かに興味が持てるということは、勉強も楽しめる可能性があるということなのです。
筆者の時代は、学力だけが正義!みたいな受験だったのだが・・・。
最近は日常生活で得られる知恵も評価対象になってきたということなのですね!佐藤先生!
子どもが夢中になることを、勉強うんぬんを気にせずに応援してあげるられる時代になったことは凄く嬉しいですね。
ちなみに筆者は、昔アニメ「キン肉マン」でキン肉マンが牛丼を持ちながらバレエをする姿を見て「バレエをしたい」と母に言ったことがある。もし母がその頃、興味関心を追求することを応援しようと考えていたら、筆者は今頃バレエダンサーになっていたかもしれない。
中学入試を検討しているならば、まずは机以外の場面で学びを散りばめてみてはいかがだろうか。
佐藤智先生の『公立中高一貫校選び 後悔しないための20のチェックポイント』(ディスカヴァー21)絶賛発売中だ
秋田英明
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